◆簡単な語句説明◆ 
   ※正確さに欠けていたり、間違っているかもしれません。詳細は医学辞典、専門医にお尋ねください。

・白血病
 
一口に白血病といっても、その症状によって多くの種類に分けられるが、慢性か急性かと、骨髄性かリンパ性かで4種類に大別される。

・慢性骨髄性白血病(CML)
【発症の原因】
 
染色体の9番目と22番目の一部が相互に入替わった染色体(フィラデルフィア(Ph1)染色体という)によって作り出された異常なタンパク質が病気の発症の原因となる。通常、この遺伝子が見つかればCMLが確定。

【頻度】
 
白血病全体で10万人に数人、CMLは10〜20万人に1人程度。年々増加傾向にある。

【症状】
 
病気初期では無症状。定期検診等の血液検査で白血球増多で偶然発見されることが多い。(自分もそうだった)
 病状がゆっくりな慢性期が数年続き、移行期が訪れ、一般には5年前後で急性転化を起こすと言われている。
 急性転化では機能を持たない若い白血病細胞が無制限に増えつづけ、急性白血病のような状態になる。この状態の白血病細胞は、急性白血病とは異なり、抗がん剤の効きが悪く、患者の余命は数ヶ月といわれている。
 白血球数の増加に起因して、全身倦怠感、無気力、夜間の寝汗、腹部膨満感(脾臓の腫れ)、体重減少等の症状が出現する。

【治療法】
 
わが国では2001年12月にグリベックが認可され、最近では、まず、グリベックの服用が治療の第一選択肢になったらしい。
グリベック服用が何らかの理由で無効だったり、副作用の状態で使えない場合、兄弟間の骨髄移植、NGなら→インターフェロン、これもNGならドナーからの骨髄移植となる。
 骨髄移植の成績は急性転化後に比べ、慢性期に行った方が良い。慢性期の移植の5年生存率は、血縁者からで70〜80%、非血縁者(ドナーさん)からで60〜70%といわれている。

 2001年12月以前は、慢性期においては抗がん剤(ハイドレア)の内服と、インターフェロンの自己注射が行われていた。
インターフェロンは約8割強の患者において白血球数の正常化が見られ、約1割にはフィラデルフィア染色体の消失がみられる。
インターフェロンにより、長期生存が可能なケースもあるが、治癒例は多くない。完全に治癒するには骨髄移植しかないのが現状。

マルク(骨髄穿刺)
 
胸骨または腸骨に針をさして、骨の中の骨髄を抜き取って検査すること。麻酔はするが、吸引するときの痛みは麻酔が効かないからか〜なり痛い。(ついでに、骨髄液は血のもとで、血液みたいな赤い液体です。決して骨ではありません。)

白血球 基準値:5000〜8000[個/μg]
 菌やウイルスの感染、炎症性の病気などが起こると増加する。
形や性質によって、好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球の5種類に分画される。

【好中球(Neutrophil)】 基準値:2〜6%(St)、38〜58%(Seg)
 その形から桿状核球(Stab cell)と分葉核球(Segmented form)に分けられる。
自分の検査データに出てくる好中球の内訳には、上記二つに加え、
前骨髄球(Promyelocyte)、骨髄球(Meylocyte)、後骨髄球 (Metacyte)の計5つの欄があるが、後3者は末梢血に出てくるわけのない幼若な細胞。

好塩基球(Basophil)】 基準値:0〜1%
 
慢性骨髄性白血病、真性多血症、甲状腺機能低下症、潰瘍性大腸炎で増加。

【好酸球(Eosinophil)】 基準値:2〜7%
 
寄生虫、じんましん、アレルギー性疾患、慢性骨髄性白血病で増加。

【単球(Monocyte)】 基準値:3〜8%
 
ガン、慢性骨髄性白血病で増加。

【リンパ球(Lymphocite)】 基準値:26〜47%
 
慢性、急性リンパ性白血病の初期で増加。

赤血球
 
水分とヘモグロビンからできていて、 ヘモグロビンは体のすみずみまで酸素を運び、 二酸化炭素を肺まで運ぶ働きをする。
 赤血球の細胞寿命は100〜200日。赤血球(ヘモグロビン)が少なくなると、組織に酸素を十分に運べなくなり、いろいろな貧血症状がでる。

 血小板
 血管が破れて出血すると、そこに集結して血栓をつくり、傷口をふさいで出血を止める働きをする。血小板の数が減ったり、その機能が低下すると出血しやすくなったり、出血が止まらなくなる出血性疾患が起こる。
 異常値で疑われる主な病気・・・血小板減少性紫斑病、白血病、再生不良性貧血、肝硬変など。

   5〜10万/μl : 血が止まるのに時間がかかる
   3〜 5万/μl : 粘膜や皮下からの出血が起こりやすくなる。(歯茎からの出血・鼻血・点状出血斑やあざができやすい)
   3万/μl以下   : 臓器内出血の可能性。 (消化管出血・血尿・眼底出血・性器出血など)
   1万/μl以下  : 致命的な出血の可能性。 (脳内出血)

尿酸
 
通風の原因物質。激痛らしい(兄がそう)。一般的にはプリン体を多く含む食品を食べると、分解生成した尿酸が関節に針状結晶をつくるのが原因といわれているが、性別、体質等の影響が大のようだ。通風はよく贅沢病と言われるが、うちの兄は通風になるようなものが全く好きではない。
 CMLの場合、過剰の白血球が脾臓等で破壊されるときに生成するため、高い値を示すらしい。

HLAHuman Leukocyte Antigen)
 
白血球の型みたいなもの。この型がしっかり合わないと、骨髄移植に失敗する可能性が高くなる。
 A、B、C、DR、DQ、DPなどの座位があり、ひとつの座位に10個以上の種類があるから、とんでもない数の組み合わせとなる。一連の座の組み合わせ(ハプロタイプ)は親からそれぞれひとつずつもらって1対あるため、兄弟なら4分の1の確率で一致するが、他人なら数百から数万人にひとりの確率となる。難しい話は判らないが、一般的にはA、B、DRの3座が一致することが重要らしい。

 FISH法
 蛍光色素を持ち、ある特定のDNAをハイブリダイズ(塩基同士が特異的に結合すること)して検出する方法。BCR領域は緑色、ABL領域は赤色に発色し融合しておれば黄色に発色する。感度は5%以上のPh細胞が必要であるが休止期の細胞でも検出可能。

RT-PCR法
 mRNAから逆転写反応を行いDNAを合成させ、PCR反応を行い増幅したバンドを検出するもの。PCR反応とは、ある一定のDNA部分を大量に増幅させる方法。感度は高く100万分の1個のPh細胞でも検出可能である。
 
・AST(GOT)
 肝臓、心筋、骨格筋多く含まれている酵素。普通は血液中にわずかに 含まれるが、ASTが含まれる臓器が障害を受けたり変性したりすると、細胞から 血液中に漏出してくる。高値の場合は、心筋梗塞、肝障害の可能性がある。

・ALT(GPT)
 
ほとんどが肝臓に存在する。が高い場合にはほぼ肝臓に 異常があると考えられる。

JALSG(Jpan Adult Leukemia Study Group)
 
白血病並びに各種造血器腫瘍の治癒を目指し、化学療法を中心とした世界のトップレベルを行く質の高い共同研究を行うことを目的としてつくられたグループ。

・MCH
 
ヘモグロビンを赤血球数で割った値。1 個の赤血球に含まれるヘモグロビンの量。
MCH、MCHC、MCVの3 つの値から、鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血など、貧血の種類がわかる。

・MCHC
 ヘモグロビンをヘマトクリットで割った値。1 個の赤血球中に含まれるヘモグロビンの濃度。

・MCV
 ヘマトクリットを赤血球数で割った値。赤血球1 個の大きさ。
  

・投薬の種類

 今まで飲んで(打って)きた薬の一覧と簡単な説明です。

一般名称 投与量 説明
ハイドレア 600mg

ピンクとグレーの毒々しいカプセル。

 

インターフェロン
(スミフェロン600IU)
週4回

α、β、γの種類があるらしい。何が違うか知らないが、白血病の治療に使われるのはα。
いくつかの製薬会社で製造されている。自分が使っているのはスミフェロン600。(写真)
300万、600万、900万国際単位の種類がある。

グリベック 毎朝食後
4カプセル

アメリカで開発されたCML治療薬。治癒するかは不明であるが、インターフェロンのような副作用が少なく、効きもインターフェロン以上のようだ。飲み薬であることも魅力である。日本では、2001年12月7日に薬価収載となり、保険適用されたばかり。

ウルソ 毎食後2錠

肝組織の炎症を鎮静化させる。
胆汁の流れをよくし、胆石を溶解し、コレステロールを低下させ、消化不良を改善する効果がある。

 

タチオン  

肝機能障害がある時に、肝臓の解毒作用を補う目的で使用される。

トランコロン 毎食後2錠

下痢止め

ラックビー 毎食後1包

整腸剤。
腹痛があるので処方してもらっているが、実はカミさんが飲んでいる。

ザイロリック  

もう飲んでいないんで、写真ありません。
尿酸値を下げる薬です。

ロペミン 頓服

下痢止め。
腸管からの水分吸収を良くする。
使った感じは、全然効かない、だな。
正露丸の方が数倍効くともう。

ロキソニン 頓服
(インターフェロン投与時は1〜2錠/日)

解熱鎮痛剤の定番みたい。
頓服で処方してもらっているが、インターフェロンを打った日と次の朝は飲むようにしている。

ブスコバン 頓服

鎮痛剤

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